丹波栗の歴史
丹波栗の歴史はとても古く、日本に伝存する最古の正史の「日本書紀(西暦720年)」にも丹波栗を思わせる記載がみられ、927年制定「延喜式」には栗を朝廷に献上来る国として「丹波」の記載があります。
栗は丹波の風土が育成に適しており、度重なる改良と丹波地方独特の濃霧などの気候、そして生産者の努力のおかげで日本最大級で最高の風味の栗と言われる程になりました。
そのあまりの旨さの為に朝廷や幕府に献上されていた丹波栗は噂が噂を呼び参勤交代などを通じて全国各地へと広がる事になります。
朝廷や幕府が寵愛したという事もあり、古来より贈答やご祝儀といった格式が高い贈り物として利用される事が多い。
丹波栗は美味しい栗の代名詞でもあった…
丹波栗と言うと「タンバクリ」という品種があると思いがちですが実は違います。丹波栗と言うのはもちろん丹波地方で育った栗に使っているのですが、特定した品種が存在するわけでは無いようです。しかし過去には”大きくて美味しい栗=丹波栗”と呼ぶ事が多かったそうです。これは丹波が誇れる事です。
(2013年春にプレミアム和のモンブランとして販売したものは美玖里(みくり)という特定品種を利用しておりました)
丹波栗の特徴
丹波栗は日本最大級とも言われるだけあり、大きいものになると成人男性の手でも3~4粒ほどしか乗らない物もあります。
長年にわたる丹波栗の栽培により培われた剪定技術の工夫や発達、栗農家の方の努力の結果によって大きな丹波栗が収穫されております。
主成分は炭水化物なのですが、普通の栗に比べてブドウ糖・ショ糖を非常に多く含む為煮るだけで芳醇な甘みが味わえます。その他にはビタミンB1・ビタミンCを多く含み消化・吸収に優れている為、近年では健康食品としても注目を集めています。
減ってゆく丹波栗の生産
丹波栗というのは丹波地方でとれた栗の事を指すのですが、特定の品種を指して限定しているわけでは無いようです。主には「銀寄(ぎんよせ)」という品種が有名なのですが他にも複数の種類の栗を総称している為正確な数値ではありませんが、年々生産量は大きく減少しています。
昭和54年 | 1600t以上 |
平成18年 | 100t以下 |
昭和54年前後は1600t以上収穫が報告されていた丹波栗は現在では実に60t程度なのではないかという資料もあり、いま市場に出回っている丹波栗がどれほど希少価値が高いものかという事が分かります。
丹波栗の加工
これは 株式会社 やながわ の丹波栗の加工という事で紹介させていただきます。
丹波栗を使った主な製品
平安時代から寵用された丹波栗は、「ワンランク上の大人の手土産」として1000年以上の悠久の時を経た現代でも変わることなく愛されています。
やながわでは、自社工場での栗加工で積み重ねたな経験に基づく技術により渋皮ごと煮詰めて作った渋皮煮や、渋皮煮を利用して加工した渋皮煮甘納豆なども有名です。
渋皮には近年の研究でポリフェノールが含まれている事が分かっておりますので血糖値でお悩みの高齢の方へのお土産などに人気の商品です。
そして栗のスイーツの王様と言えばやはり栗をたくさん使ったモンブラン。
やながわの看板スイーツの一つでもある一見日の丸弁当を想像させる「和のモンブラン」。渋皮煮を真ん中にアクセントとしてと載せるだけでは無く、丹波栗の中身だけをすりつぶしたペーストをそぼろ状にしてギッシリと敷き詰めたモンブランです。
丹波栗は他産地の栗に比べてコクがあるとの専門家の意見がありますが、その深いコクと甘さを控えたクリームが上品な甘みを演出してくれます。
この様に丹波が日本全国…いいえ全世界に誇れる特産品の一つとも言える丹波栗は魅力いっぱいの栗です。
あまり栗がお好きでない方も一度お召し上がりくださいませ。きっと丹波栗のファンになっていただけると信じ製造しております。今までに感じた事がない程に感動的な栗の風味をご堪能下さい。