この季節になりますとお客様からのお問合せが多くなってきます。
「丹波栗の商品はまだですか?いつ頃の発売になりますか?」
連日多くの電話、またはメールでのお問合せが日が進むにつれて増えてまいります。皆様の丹波栗への関心と期待の高さを感じて大変うれしく思います。
丹波栗の歴史は古く、日本書紀(720年)にもその存在を思わせる記載があると言われており、そして延喜式(927年)には「朝廷に栗を献上する国」として丹波の名が記されている程に昔からこの地に脈々と受け継がれてきている栗の文化があります。
古くから丹波栗は住民たちの生活の中に組み込まれており生活の一部としてこの地の住民に愛されてきた農産物でした。
丹波栗の集荷と加工がはじまりました!
農家の皆様が一生懸命に手入れをされて実った丹波栗をやながわのスタッフ達が直接受け取ったり、JAさんからの丹波栗の集荷がはじまりました。
栗は自然の農産物ですのでとりたい日に獲れるというものではありません。今はまだ少なめの集荷ではありますがこれからどんどん増えてきます。
これらの丹波栗は用途によって2種類の行程へと進んでゆきます。
栗のペーストへ加工するものはすぐに工場へと運ばれますが、渋皮煮に加工する栗は表面を覆う鬼皮を剥いてゆかなければなりません。
大量に入ってきた丹波栗の鬼皮剥きは…
地域の皆様の手によってひとつひとつ丁寧に剥かれてゆきます。
やながわに集まった丹波栗を自宅へとお持ち帰りになって、自宅の縁側や軒先でこの鬼皮をひとつひとつ丁寧に、まるで孫を見るかのような愛情に満ちた優しい目で見ながらの手作業で剥かれてから、再び㈱やながわの自社工場に運び込んで渋皮煮を作る工程へと移ってゆきます。
この作業をして下さっている地域の方はこう仰られました。
「わたしが剥いた丹波栗を知らないたくさんの人が食べてくれるんがうれしいなぁ♪」
「あそこの丹波栗美味しいなぁって誰かに言われたらなんか元気になるなぁ♪」
…本当につらい作業だと思います。
固い鬼皮を剥くたびに手が痛くなると思います。でも地域のおかあさん・おとうさん達はお客様に喜んで欲しいというその思いだけで何万…何十万とも思える丹波栗を今日も笑顔で剥いて下さっています。
和のモンブランや渋皮煮甘納豆など丹波栗の渋皮煮を使う商品は多くありますが、そのひとつひとつすべての丹波栗が地域の皆様の手によって剥かれている事を知っている人はまだ多くありません。
㈱やながわで使っている丹波栗は、他では真似ができない「地域の皆様と一緒になって加工している丹波の心が詰まった栗」だという事をこの記事を読まれた方の心のどこかに残していただけたら嬉しく存じます。
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