丹波市 小富士山

この記事を書くきっかけとなったのは今日が2月23日(フ・ジ・サン)と読める所から「富士山の日」と認定されているからなのは言うまでもありませんが、丹波市の魅力とも言える自然が生み出した綺麗な山にまつわる事を少しだけ知っていただきたいと思いまして。

実は兵庫県丹波市にも富士山と呼ばれている山があります、標高は231mと本家の富士山とは比べ物にならない程に低層な山ではありますが、昔から霊峰富士とも言われている富士山に肖り(あやかり)、地元の住民たちから大切にされてきたこの「小富士山」は市外からも登山客を呼び寄せる魅力のある山です。

 

小富士山の概要

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標高 231m
場所 兵庫県氷上郡春日町小多利


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形状は円錐で、西は日本海へ流れる由良川上流である竹田川の清流に臨み、東は柏野の原野に面し、奇岩は所々に露出し、これを多利、特に渡所橋から望むと、阿陀岡神社の森と共に水面に映じ、その風致はまた佳景である。そして、その山頂には、天正年間に本拠を黒井城跡(跡地は国指定史跡)に構えた赤井一族を攻略した明智光秀の陣跡がある。(春日町産業課)

 

明智光秀の一夜城伝説

保月城攻撃の明智光春の本隊が福知山を発して友政・鹿集の二城を落し丹波富士(高山)の頂上に陣したのは天正6年(1578)12月21日の事。その夕刻には日内・岩蔵・野上野と次々落として名城 ・保月城もその手足を奪われていきます。明智勢が老女から 保月城の水源を聞き出しその水源を止めたのもその頃でした。 しかし水の手を止められ兵糧豊富とは思えない孤城にあって、赤井勢の闘魂は盛んであった。「なんとかして敵の闘魂を打ち砕かねばならぬ」と光春は此処に一策を立てる。

夜が明けた朝靄が晴れ渡る頃に、赤井勢の見張り番が小富士山頂を遠望して驚きの目を見張った。一夜のうちに立派な城が姿を現して折からの朝日に輝いている。 「オイ小富士の山上に城が出来たぞ」「馬鹿な事をなにを寝ぼけているか、昔から一夜に出来たは近江の琵琶湖と富士山だけじゃ」「論より証拠じゃ。あれをみい」指差す山上を見て慌てふためく。 遠望するのに肉眼より術のなかった当時のこと。これはただ表面だけの張子の城であって此れを一夜のうちに押し立てたものであった。(明智光秀の一夜城伝説の山より抜粋)

 

ちょっとした情報:黒井城の落城を早めた大きな要因として 城の水の手を断たれてた話が伝わります。一つは山の水利を熟知していた鉱山師達の「橋詰」と呼ぶ集団の首領に”ふじ乃”という老女がいて、 明智軍に捕まり激しく詰問されて白状し、逃げるところを赤井軍に押さえられ生き埋めにされたといいます。後・山崎の合戦に負けた光秀を小栗栖で討ち取ったのが此の「橋詰」一族だったというお話・・・紀州熊野の豪族橋爪氏は五大山の黄銅採鉱によって財を成し集落を営んでいたという。一族の老女が黒井城の水源の秘密を密告した為に虐殺され、埋められた場所に建てられたのが、熊野三山の一社を勧請し、白毫寺に熊野社を建立し熊野権現を氏神として崇拝した一族の首長:六次郎に因む 禄老爾権現(市島町勅使)といわれ、橋爪氏ゆかりの人により供養されたものの様です。

 

登山

登山口は2か所あるそうで、ひとつ目のルートは明智光秀によって攻め落とされて逃げてきた赤井の姫様の死を偲んで建立された姫塚のある「明照寺」方面から登ると道はなだらかではあるがあまり整備がされていない為道が分かりにくいかもしれないという事。ふたつ目のルートは日限(ひかぎり)地蔵尊という北向きの不動尊が祀ってあり日を限ってお参りすれば願いがかなうといわれている桃源寺の裏手から登る道、こちらは多少は整備はされているのですが岩場を進み急斜面を登るので体力的にはハードではあるが見晴らしも良く展望台も有るとの事。

 

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鴨神社からの小富士

この小富士の近辺には阿陀岡(あだおか)神社をはじめ、まるで周りを取り囲むかのように数多くのの神社や寺院が建立されており、多少距離はありますが全て歩いて散策も出来ます。近くには人気の高い蕎麦屋さんもあり車を降りて歩きでうろうろされる方も多いとか。

  • 阿陀岡神社…御祭神・木花咲耶姫命
  • 桃源寺…日限地蔵尊
  • 明照寺…虚空蔵菩薩
  • 小富士神社…
  • 最明寺…曹洞宗・北条時頼縁の寺 →HP
  • 日光寺…曹洞宗 →HP
  • 知乃神社…御祭神・知奴王命
  • 鴨神社…樹齢1500年、高さ14mのイチョウがある

そのお寺や神社ひとつひとつに遺された歴史や人の思いにふれながら小富士山を見るというのも非常に情緒があってよいと思います。どの場所からも小富士は違う表情を見せてくれることでしょう。

丹波の美味しい空気と長閑(のどか)な風景を存分に楽しめる小富士山をぜひ訪れてみて下さい(^ ^ )

株式会社やながわ 広報株式会社やながわ 広報

丹波の特産品の一次加工や持ち味を生かした和洋菓子の製造販売をしている株式会社やながわの広報です。
全国の皆様に丹波の味をお届けしたい♪

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コメント

    • そばんち佐藤
    • 2014年 3月 21日

    市島側の登山道も紹介してください
    そばんち佐藤

      • 夢の里やながわ
      • 2014年 3月 24日

      そばんちの佐藤様。コメントありがとうございますm(__)m
      そちら側の登山道はチェックしておりませんでしたので広報が実際に登ってみたいと思います(^-^)

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